“いうゑん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
幽婉33.3%
幽遠33.3%
悠遠33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その富田とんだ屋の里栄さとえは、つて地唄の『雪』を舞つた。仏蘭西の象徴派詩人の作にあるやうな、幽婉いうゑんな、涙ぐましいこの曲の旋律は、心もち面窶おもやつれのしたをんなの姿に流れてしなやかな舞振まひぶりを見せた。
これらの幽遠いうゑんな周圍のなかに、影が高く立ち、積み夜具と枕に、雪白せつぱくのマルセイユ木綿の上掛うはがけが白く光つてゐた。
自分は悠遠いうゑんなる人生の不可思議を胸に覚えずには居られぬので。
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)