“あずまばし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
吾妻橋92.0%
東橋8.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
三度目に掛合かけあった老車夫が、やっとの事でお豊の望む賃銀で小梅行きを承知した。吾妻橋あずまばしは午後の日光と塵埃じんあいの中におびただしい人出ひとでである。
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
総身そうしんの活気が一度にストライキを起したように元気がにわかに滅入めいってしまいまして、ただ蹌々そうそうとして踉々ろうろうというかたちで吾妻橋あずまばしへきかかったのです。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
近きベンチへ腰をかけて観音様を祈り奉る俄信心にわかしんじんを起すも霊験れいげんのある筈なしと顔をしかめながら雷門かみなりもんづれば仁王の顔いつもよりはにがし。仲見世なかみせ雑鬧ざっとうは云わずもあるべし。東橋あずまばしづ。
半日ある記 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
東橋あずまばしの方から一隊の大名の行列が、こっちへ向いてやって来るのであります。
大菩薩峠:17 黒業白業の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)