人生終に奈何じんせいついにいかん
人生終に奈何、是れ實に一大疑問にあらずや。生きて回天の雄圖を成し、死して千歳の功名を垂る、人生之を以て盡きたりとすべきか、予甚だ之に惑ふ。生前一杯の酒を樂しむ、何ぞ須ひん身後千載の名、人は只〻行樂して已まんか、予甚だ之に惑ふ。蝸牛角上に何事 …