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『白い翼』
ふりがな文庫
『
白い翼
(
しろいつばさ
)
』
或る夕方、雄鳩が先に小屋へ入った。片隅へ遠慮ぶかく落付きながら彼は雌を呼んだ。雌が来た。入口で一寸首を傾け内部を覗いてから棲り木に移った。彼等は両方からより添って互の体を軟く押しつけ合った。 外はまだ明るかった。特に西空はたっぷり夕陽の名残 …
著者
宮本百合子
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「近代風景」1927(昭和2)年2月号
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約5分(500文字/分)
朗読目安時間
約8分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
断
(
ぎ
)
凝
(
じ
)
遽
(
あわただ
)
翔
(
と
)
搏
(
たた
)
羽交
(
はがい
)
噎
(
むせ
)
点
(
とも
)
櫟
(
くぬぎ
)
啄
(
ついば
)
轍
(
わだち
)
藁
(
わら
)
脚場
(
あしば
)
啼
(
な
)
繊
(
ほそ
)
硝子
(
ガラス
)
棧
(
さん
)
嘴
(
くちばし
)
断
(
き
)
愕
(
おどろ
)
屡々
(
しばしば
)
夕靄
(
ゆうもや
)
四辺
(
あたり
)