しや)” の例文
狹衣子さごろもし手傳てつだひにては、つい、しや時間じかんわすれたことや、佛骨子ぶつこつしあななか午睡ひるねをしたことや、これ奇談きだんおもなるもの。
一、しや太郎も此頃ハ丈夫に相成候べしと存候。それ男児を育るハ誠ニ心得あるべし、とても御国の育方にてハ参り兼候べしと、実ニ残念ニ存候。
ひかけて、ぐつとつまると、しろのづぼん、おなじ胴衣どうぎのたけこれにかなつて風采ふうさいがつた、しや代表だいへう高信たかのぶさん、かたはらよりすゝでゝ
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「うん。それしやほうも二三日やすませられた様な訳で。つい君の所へ返事を出すのも忘れて仕舞つた」
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
這麼こんなふう中坂なかさかしやまうけてからは、石橋いしばしわたしとが一切いつさい処理しよりして、山田やまだ毎号まいごう一篇いつぺんの小説を書くばかりで、前のやうに社にたいしてみつなる関係くわんけいを持たなかつた、とふのが
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
さいはひ師匠ししやうはマア寄席よせへもおなさいません閑人ひまじんでいらつしやる事でげすから、御苦労ごくらうながら三いうしや総代そうだいとして、貴方あなた京都きやうとつてくださるわけにはまゐりませんかと、円朝わたくしたのまれました。
牛車 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
これにはクックしや桑港支社長さうかうししやちやうストークスくんやら、朝日新聞社あさひしんぶんしや桑港特派員さうかうとくはゐん清瀬規矩雄君きよせきくをくんなどが便乗びんじようしてたので、陸上りくじやう模様もやう明日あす見物けんぶつ次第しだいなどをかたつて、大方だいぶにぎやかになつてた。
検疫と荷物検査 (新字旧仮名) / 杉村楚人冠(著)
しやにお約束やくそく期限きげんはせまるし、……じつ十五夜めいげつまへばんあたり、仕事しごとにかゝらうとおもつたのである。ところが、あさからのりで、れると警報けいはう暴風雨ばうふううである。
十六夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
水谷幻花氏みづたにげんくわしおなしや縱横じゆうわう杉村廣太郎氏すぎむらひろたらうしは、兒島翁こじまおうともり、また令息れいそくとも交際まじはられてるので、だん邸内ていない遺跡ゐせきわたつたときに、吾社わがしやにこれ/\のひとるといふことからはなしすゝんで
ところかずなりません落語家社会はなしかしやくわいでも、三いうしや頭取とうどり円生ゑんしやう円遊ゑんいうまうしまするには、仮令たとへ落語家社会はなしかしやくわいでも、うか総代そうだいとして一名は京都きやうとのぼせまして、御車みくるまをがませたいものでござりますが
牛車 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
代助は感謝の辞と共に号鈴ベルらして談話を切つた。次に平岡の新聞社の番号を呼んで、かれの出社の有無をたしかめた。平岡はしやてゐると云ふ返事を得た。代助はあめいて又さかのぼつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
ほ、しや写真班しやしんはん英雄えいゆう、三うらさんが、自籠巌じこもりいはのぼり、御占場おうらなひば鉄階子てつはしご飛下とびおり、いたところ手練しゆれんのシヤターをしぼつたのも、保勝会ほしようくわい皆様みなさまはじめ、……十和田わだかみ……
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)