小人こびと)” の例文
それから、小人こびとはカラスたちの食べものを七つの小さなおさらにのせ、みものを七つの小さなさかずきにいれて、もってきました。
いたずら小僧こぞうのニールスは、おとうさんやおかあさんの留守るすのまに、小人こびとをからかったため、小人の姿すがたに変えられてしまいました。
「ぼくは、いまでこそ小人こびとにされてしまっていますが、ニールス・ホルゲルッソンといって、西ヴェンメンヘーイうまれのものです。」
不図ふとがついてると、その小人こびと躰中からだじゅうから発散はっさんする、なんともいえぬ高尚こうしょう香気におい! わたくしはいつしかうっとりとしてしまいました。
見れば、小人こびとたちは、ふたりずつに別れて、木の葉や、高い草の上にたまっている、大きな露のしずくの上で、玉乗りあそびをしていました。
只内の裏に、藩の時に小人こびとと云ったものが住んでいて、その娘に同年位なのがいた。名はかつと云った。小さい蝶々髷ちょうちょうまげを結っておりおり内へ遊びに来る。
ヰタ・セクスアリス (新字新仮名) / 森鴎外(著)
それから後の神尾主膳の挙動は気忙しいもので、かおを洗う、着物を着替える、家来を呼ぶ、配下の同心と小人こびととを呼びにやる、女中を叱る、小者こものを罵る。
大菩薩峠:14 お銀様の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
机の下には、つねに、ぼくをからかふために、とんでもない惡戯をやつては、ひとりでよろこんでゐる魔法使ひの小人こびとでも住んでゐるのかもしれないと思ふ。
折々の記 (旧字旧仮名) / 吉川英治(著)
安宅あたかの辨吉、小人こびと三次郎などはどうでせう。辨吉は小太刀をよく使ふさうで、仲間では評判の腕きゝですよ。小人三次郎は橋場の家に弟子を取つて、柔術やはらの稽古を
それらのれのうちに、なれない、小人こびとのようにひくい、くろんぼが一人ひとりじっていました。
港に着いた黒んぼ (新字新仮名) / 小川未明(著)
食べものを運ぶホークに、二本の筋のある斷片的な鼻と口とがうつり、齒が光ることがある。それより面白いのは小さな匙に、透明な液體とともにしやくひあげた小人こびとの自分の顏。
鏡二題 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
小人こびとの智慧と巨人の性癖とを彼女は持つてゐたことか! その性癖が私の上にかけた呪ひは何といふ恐ろしいものだつたか! 破廉恥はれんちの母親の本當の娘、バァサ・メイスンは
その庭に向っている縁側を男や女の小人こびとが考えたり、話したりして、彼らの人生をまじめにいそしんでいる姿が、宇野浩二一流の描写力で哀れにもユーモアにみちて描かれていた。
土人は、——あの黄面こうめん小人こびとよりも、まだしも黒ん坊がましかも知れない。しかしこれも大体の気質は、親しみ易いところがある。のみならず信徒も近頃では、何万かを数えるほどになった。
神神の微笑 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
まるで背むしか小人こびとのように、猜疑心が強くて、怒りっぽい。
面白おもしろ小人こびとがふざけているような気がする
貧しき信徒 (新字新仮名) / 八木重吉(著)
「ざまを見ろ。黄色い小人こびとども!」
昭和遊撃隊 (新字新仮名) / 平田晋策(著)
小人こびとんで
とんぼの眼玉 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ねずみ小人こびと
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
「おまえさんたちのうちのひとりは、たしか小人こびとだと言いましたね? もし、ほんとうにそうなら、牛のせわができるでしょう?」
弟がしばらく歩いていきますと、むこうからひとりの小人こびとがやってきました。小人は手に一本の黒いやりをもっていましたが、弟にむかって
南の方の真中に両支配の桟敷さじきがあり、その左は組頭、御武具奉行、御破損奉行、御仮目附おかりめつけ、それから同心、小人こびとなどの士分の者の桟敷であり、右の方は
大菩薩峠:14 お銀様の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
その日のとり下刻げこくに、上邸かみやしきから見分けんぶんに来た。徒目附、小人こびと目附等に、手附てつけが附いて来たのである。見分の役人は三右衛門の女房、伜宇平、娘りよの口書くちがきを取った。
護持院原の敵討 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
そう注意ちゅういされているうちに、もうわたくしには蝶々ちょうちょうのような羽翼はねをつけた、おおきさはやっと二三ずんから三四寸位すんくらいの、可愛かわいらしい小人こびとむれがちらちらうつってたのでした。
安宅あたかの弁吉、小人こびと三次郎などはどうでしょう。弁吉は小太刀をよく使うそうで、仲間では評判の腕ききですよ。小人三次郎は橋場の家に弟子を取って、柔術やわらの稽古を
彼女の細くて白い指のふしが、一つ一つ、生きている小人こびとのように、七ツの孔を踏んで踊る。
宮本武蔵:02 地の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それは地の下の小人こびときんのようなものだ。それを受けとったときには、たくさんできれいな金にみえるが、あかるい所でみると、石ころか枯ッ葉になってしまう。やれ、やれ。
昔、宇野浩二が書いた小説に、菊富士ホテルの内庭で、わからない言葉で互によんだり、喋ったりしながら右往左往しているロシアの小人こびとたちの旅芸人の一座を描いたものがあった。
私自身の目でガリヴァの行つた國の小さい畑、小さい家や、木や、小人こびとを、また小つぽけな牛、羊、鳥などを、それから、も一つの國の、森のやうな高い麥畑、巨大な猛犬、怪物のやうな猫
しかもまあ、なんということでしょう、それは、小人こびとではありませんか。その小人がいま、長持のふちにまたがっているのです。
そのとき、とつぜん、空のほうからバタ、バタいうはねの音と、カア、カアというなき声が、きこえてきました。すると、小人こびとがいいました。
秀吉がまだ日吉の頃、信長の馬前に身をひれ伏して、お小人こびとの端でも馬の口取りにでもお召仕ひ下さいといつたあの叫びは、正味正直、それを最大の希望として訴へたものに違ひない。
折々の記 (旧字旧仮名) / 吉川英治(著)
六七人集めて、安宅あたかの弁吉と小人こびとの三次郎と、俵右門とを見張らせてくれ。昼は要らない。夜だけだ。三人は何処へも出ないのに、髷切りがまだ続くようなら、考え直さなきゃならない
それからわたくしはよきほどにうめせいとの対話はなしげ、ほか妖精達ようせいたちしらべにかかりましたが、人間にんげんからればいずれも大同小異だいどうしょういあやしい小人こびとというのみで、一々こまかいことはわかりかねました。
御駕籠脇は黒蝋くろろうの大小さした揃いの侍が高端折たかはしおり福草履ふくぞうりと、九尺おきにげたお小人こびとの箱提灯が両側五六十、鬼灯ほおずきを棒へさしたように、一寸一分のあがさがりもなく、粛々として練って来ました。
大菩薩峠:17 黒業白業の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「雪のように白く、のように赤く、こくたんのように黒いやつ、こんどこそは、小人こびとたちだって、助けることはできまい。」
六七人集めて、安宅あたかの辨吉と小人こびとの三次郎と、俵右門とを見張らせてくれ。晝は要らない、夜だけだ。三人は何處へも出ないのに、髷切りがまだ續くやうなら、考へ直さなきやならない
『とうとう来たっ。お目附めつけ、荒木十左衛門殿、お使番つかいばん久永内記、御両所の検死。ほかお徒士かち目附七人、お小人こびと目附六人を従えて、たった今、未上刻ひつじのじょうこく(午後二時)御来邸、役者の間へ通った!』
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さて、リンゴが、すっかりできあがりますと、顔を黒くぬって、百しょうのおかみさんのふうをして、七つの山をこして、七人の小人こびとの家へいきました。
やがて、おしろにつきますと、小人こびとたちがこのむすめにおくりものとしてきめてくれたように、ご婚礼こんれいの式が、それはそれはりっぱにおこなわれました。
小人こびとはじぶんたちの七つのランプに火をつけました。すると、家の中がパッとあかるくなりますと、だれかが、その中にいるということがわかりました。
あくるあさはいいろの小人こびとが、いちばん上の王子おうじのところへ やってきました。小人こびとまねきして、王子おうじを、石のいたのあるところへ つれていきました。
こんどもまた、三人の小人こびとたちがなかからのぞいていましたが、むすめはあいさつひとつしませんでした。
弟は小人こびとにおれいをいいました。そして、そのやりかたにかついで、なにものもおそれずに、ずんずん森のおくへはいっていきました。まもなく、弟はそのけものを見つけました。
むすめは、小人こびとたちにいわれたとおり、ほうきで小さな家のうしろの雪をはきのけました。
すると 小人こびとは、こんどは、ひとりずつ、べつべつのしんしつに つれていきました。
三人は、小人こびとをよんでみました。一ど、二ど。でも、小人こびとにはきこえません。もう一ぺん、よんでみました。すると ようやく、小人こびとはたちあがって、じょうをあけて でてきました。
弟は、わるだくみがあろうとは、ゆめにも知りません。それで、うちのなかにはいっていって、しんせつな小人こびとやりをくれて、その槍でイノシシを退治たいじしたことを、すっかりにいさんに話しました。
門のなかにはいりますと、ひとりの小人こびとがでてきて、いいました。