五月ごぐわつ)” の例文
おもはず慄立よだてたのは、さく十四年じふよねん五月ごぐわつ二十三日にじふさんにち十一時じふいちじ十分じつぷん城崎きのさき豐岡とよをか大地震おほぢしん大火たいくわ號外がうぐわいると同時どうじであつた。
城崎を憶ふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
いまから丁度ちやうどねんまへ季節せつさくら五月ごぐわつ中旬なかばある晴朗うらゝか正午せうご時分じぶんであつた。
君死にしよりまる一年ひととせになるといふ五月ごぐわつはじめに君死にしかも
つゆじも (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
やはらかなはだざはりが五月ごぐわつごろの外光ぐわいくわうのやうだつた
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ああ五月ごぐわつこの月にへることは
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
まち五月ごぐわつ
桜さく島:春のかはたれ (新字旧仮名) / 竹久夢二(著)
「はあ、……」と、くのにはひつたをんなかほは、途中とちう不意ふいかはつたかとおもふ、すゞしけれども五月ごぐわつなかばの太陽したに、さびしいかげした。
艶書 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
そは五月ごぐわつ葱畑ねぎばたけのごとく
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
咲きの盛りの五月ごぐわつ薔薇ばら
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
やゝ大粒おほつぶえるのを、もしたなごころにうけたら、つめたく、そして、ぼつとあたゝかえたであらう。そらくらく、かぜつめたかつたが、温泉まち但馬たじま五月ごぐわつは、さわやかであつた。
城崎を憶ふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
やれ来た、五月ごぐわつ麦藁むぎわら
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
五月ごぐわつが来た。
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
まさか自動車じどうしやで、ドライブして、さがしてまはるほどのかねはなし……えんれめか、よしはらすゞめ、當分たうぶんせかれたと斷念あきらめてると、當年たうねん五月ごぐわつ——房州ばうしうつた以前いぜんである。
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
とき十二月じふにぐわつなんだけれど、五月ごぐわつのお節句せつくの、これこひそれ金銀きんぎんいとつばさかゞやにじ手鞠てまりにしてげたやうに、そらつて孔雀くじやくも、にはかへつてるの……燻占たきしめはせぬけれど
印度更紗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
さばを、さば三番叟さんばそう、とすてきに威勢ゐせいよくる、おや/\、初鰹はつがつをいきほひだよ。いわし五月ごぐわつしゆんとす。さし網鰯あみいわしとて、すなのまゝ、ざる盤臺はんだいにころがる。うそにあらず、さばぼらほどのおほきさなり。あたひやすし。
寸情風土記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
馬鹿ばか一覺ひとつおぼえ、といふのだらう。あやめは五月ごぐわつ心得こゝろえた。
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
五月ごぐわつ
五月より (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
五月ごぐわつ
月令十二態 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
五月ごぐわつ
婦人十一題 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)