“正午”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひる67.6%
おひる9.3%
まひる6.6%
しょううま4.9%
しょうご4.4%
しやうご2.2%
ここのつ1.1%
こゝのつ1.1%
しようご1.1%
うま0.5%
しやううま0.5%
せうご0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
正午ひるのサイレンと共に今日はおきるのかな、と心ひそかに焦れながら待つていると、十一時近くになつて電話のベルがなりはじめた。
殺人鬼 (新字新仮名) / 浜尾四郎(著)
それから、正午おひるにもまたパンと葱、さて晩めしだが、これもやっぱり葱とクワス、そしてパンがほしいといえばパンもやろう。
従来これまでに無い難産なんざんで、産のが附いてから三日目みつかめ正午まひる、陰暦六月の暑い日盛ひざかりにひど逆児さかごで生れたのがあきらと云ふおそろしい重瞳ぢゆうどうの児であつた。
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
黄色いほこりですぐ知れた。空地の草ッ原では、はや執行の寸前とみえ、正午しょううまこくの合図を待って、首斬り刀に水をそそぐばかりらしい。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あいづちをうつごとく、どこかの工場こうばから、正午しょうご汽笛きてきりひびきました。少年しょうねんは、これを機会きかいに、おかりたのでした。
太陽と星の下 (新字新仮名) / 小川未明(著)
みちそらとのあひだたゞ一人ひとりわしばかり、およ正午しやうごおぼしい極熱ごくねつ太陽たいやういろしろいほどにかへつた光線くわうせんを、深々ふか/″\いたゞいた一重ひとへ檜笠ひのきがさしのいで、図面づめんた。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「いや、これをやらなきゃ、お嬢さんを殺した下手人は解りませんよ。さア、もう正午ここのつが近い、銘々の部屋に入って下さい」
「いや、これをやらなきや、お孃さんを殺した下手人は解りませんよ。さア、もう正午こゝのつが近い、銘々の部屋に入つて下さい」
地震ぢしんおこつたのは當日とうじつ午前十一時十分頃ごぜんじゆういちじじつぷんごろであり、郵便局ゆうびんきよくとなりの潰家かいかから發火はつかしたのは正午しようごぐる三十分位さんじつぷんぐらゐだつたといふから、地震後ぢしんごおよ一時間半いちじかんはん經過けいかしてゐる。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
それでも大急ぎで支度をして、二人が立ち出でたのは朝の巳刻よつ(十時)過ぎ。言葉少なに、平次が案内したのは、海雲寺の境内、その日正午うまこくに富突きを興行しようという、物凄い場所でした。
浪五郎は若い時から船頭で、幾度も難破したのを、水天宮樣を信心して助かつたと言つて、月の五日の正午しやううまこくには、どこにゐても必ず江戸へ歸つて來て赤羽橋の有馬樣の水天宮樣にお詣りをします。
いまから丁度ちやうどねんまへ季節せつさくら五月ごぐわつ中旬なかばある晴朗うらゝか正午せうご時分じぶんであつた。