“晃”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひか33.3%
きら33.3%
きらめ15.2%
あきら6.1%
かがや3.0%
3.0%
こう3.0%
3.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
師直の大きい眼も火のようにひかっていた。しかしそれは先刻の眇目の男のように、小坂部の胸を射透す力をもっていないらしかった。
小坂部姫 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
倫敦、巴里、伯林、紐育、東京は狐兎のくつとなり、世は終に近づく時も、サハラの沃野よくやにふり上ぐる農の鍬は、夕日にきらめくであろう。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
かく言いつつ他の一個ひとりはその庖丁を白糸の前にひらめかせば、四ちょうの出刃もいっせいにきらめきて、女のを脅かせり。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
従来これまでに無い難産なんざんで、産のが附いてから三日目みつかめ正午まひる、陰暦六月の暑い日盛ひざかりにひど逆児さかごで生れたのがあきらと云ふおそろしい重瞳ぢゆうどうの児であつた。
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
重左は、麻のようなひげをしごきながら、底光りのする眼をかがやかした。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
障子の背後うしろは直ぐに縁、欄干てすりにずらりと硝子戸がらすどの外は、水煙渺みずけむりびょうとして、曇らぬ空に雲かと見る、長洲ながすの端に星一つ、水に近くらめいた、揖斐川の流れのすそは、うしおめた霧白く、月にもとまを伏せ
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と、言いながら、かっ! 叩くようにつかを握ったかと思うと、有村の手に、こうとした剣が抜き払われた。と——。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
其光りで下を見ると梯子段はしごだんの下は一パイの捕手で槍の穂先はか/\と丸で篠薄しのすすきです。三発やると初めに私を捕へた男が持つた槍をトンと落して斃れました。私は嬉しかつた……。
千里駒後日譚 (新字旧仮名) / 川田瑞穂楢崎竜川田雪山(著)