“まひる”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
真昼26.5%
白昼21.2%
眞晝16.8%
白晝10.6%
正午10.6%
白日8.0%
真午2.7%
亭午1.8%
0.9%
午刻0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると、ここに、しろ着物きもの大男おおおとこが、その真昼まひるごろ、のそりのそりと線路せんろうえあるいているのをたというものがありました。
白い影 (新字新仮名) / 小川未明(著)
明るい白昼まひるの日が隣りの屋根の古い瓦を照らして、どこやらで猫のいがみ合う声がやかましく聞えた。老人は声のする方をみあげて笑った。
半七捕物帳:12 猫騒動 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
蒲団ふとんをばねて、勢好いきほいよく飛起きた。寢衣ねまき着更きかへて、雨戸をけると、眞晝まひるの日光がパツと射込むで、眼映まぶしくツて眼が啓けぬ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
といふ恐ろしい女の悲鳴と、驚くべき異常の騷動とが、夏の白晝まひるの物倦い情景を一變させた。巡査が馳けつけた。群集があつまつてきた。
室生犀星に与ふ (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
一尾又一尾と釣りて正午まひるに至りける頃、船を舟子の寄せければ、それに乗り移りて、父上弟をも迎へ入れ、昼餉す。
鼠頭魚釣り (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
ボロ市過ぎて、冬至もやがてあとになり、行く/\年もくれになる。へびは穴に入り人は家にこもって、霜枯しもがれの武蔵野は、静かなひるにはさながら白日まひるの夢にじょうに入る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
頂上にのぼり尽きたるは真午まひるの頃かとぞ覚えし、憩所やすみどころ涼台すゞみだいを借り得て、老畸人と共にほしいまゝに睡魔を飽かせ、山鶯うぐひすの声に驚かさるゝまでは天狗とを并べて、象外しやうぐわいに遊ぶの夢に余念なかりき。
三日幻境 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
ガンジェの浪は亭午まひるに燒かる
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
あさくも吹散ふきちりたり。かぜぎぬ。藪垣やぶがきなる藤豆ふぢまめの、さやも、まひるかげむらさきにして、たにめぐながれあり。たで露草つゆくさみだれす。
婦人十一題 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
那方あなたに此方なる賤機山しづはたやまを心指て行手は名に負駿河の府中午刻まひるも過て巴河ともえがはおとにぞ知るゝ濱續はまつゞき清水久能くのうは右の方は左にとりて富士見山しげる夏野の草薙くさなぎの宮を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)