“なや”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ナヤ
語句割合
納屋46.5%
悩22.9%
惱14.4%
艱4.1%
難2.6%
萎2.2%
病1.1%
腦1.1%
納家0.7%
患0.7%
魚屋0.7%
痿0.4%
懊0.4%
煩0.4%
疾0.4%
納舎0.4%
納谷0.4%
蹇0.4%
那谷0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして二人は車を押(お)して黄色のガラスの納屋(なや)にキャベジを運んだのだ。青いキャベジがころがってるのはそれはずいぶん立派だよ。
黄いろのトマト (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
唯潔癖な彼女は周囲の不潔に一方(ひとかた)ならず悩(なや)まされた。一番近い隣(となり)が墓地に雑木林(ぞうきばやし)、生きた人間の隣は近い所で小一丁も離れて居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎、徳冨蘆花(著)
されど我今喜びて自らわが命運の原因(もと)を赦(ゆる)し、心せこれに惱(なや)まさじ、こは恐らくは世俗の人にさとりがたしと見ゆるならむ 三四—三六
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
さては奇特の人ありけり、これもこれ艱(なや)み多き世路をすくわん菩提心の一つ、暫く御報謝にありつかんと、与八は戸を押してみると、容易(たやす)くあいた。
大菩薩峠:32 弁信の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
ささやかながら庵(いほり)を結んで、時折渡りに難(なや)むと見えた旅人の影が眼に触れれば、すぐさまそのほとりへ歩み寄つて、「これはこの流沙河の渡し守でおぢやる。」と申し入れた。
きりしとほろ上人伝 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
合戦ならば、その陣心に乱れを起さして鼓(こ)を打つのと同じだ。そのために武蔵は、相手を怒らせては萎(なや)し、萎しては怒らせ、再三それを繰返してからいざと太刀を取っている。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
其(そ)の雪(ゆき)より白(しろ)く、透通(すきとほ)る胸(むね)に、すや/\と息(いき)を引(ひ)いた、肺(はい)を病(なや)むだ美女(たをやめ)の臨終(いまは)の状(さま)が、歴々(あり/\)と、あはれ、苦(くる)しいむなさきの、襟(ゑり)の乱(みだ)れたのさへ偲(しの)ばるゝではないか。
銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
君(きみ)ゆゑこそ可惜(あたら)青年(わかもの)一人(ひとり)、此處(こヽ)にかく淺(あさ)ましき躰(てい)たらくと、窓(まど)の小笹(をざヽ)を吹(ふ)く風(かぜ)そよとも告(つ)げねば、知(し)らぬ令孃(ひめ)は大方(おほかた)部屋(へや)に籠(こも)りて、琴(こと)の音(ね)などにいよいよ心(こヽろ)を腦(なや)まさせけるが
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
それらは今日(こんにち)でも田舍(ゐなか)において見(み)かけます物置(ものお)きとか、肥料入(ひりようい)れの納家(なや)のような簡單(かんたん)な小屋(こや)がありますが、まあ、それと大(たい)した相違(そうい)のない程度(ていど)のものと思(おも)はれます。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
ベアトリーチェは容貌(かたち)を變へき、思ふに比類(たぐひ)なき威能(ちから)の患(なや)み給ひし時にも、天かく暗くなりしなるべし 三四—三六
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
かの地方で魚屋(なや)というのは、内陸から浜に出て漁業をする場所であるのが、その魚屋すでに海に遠ざかってただの農村の字となっているものがある。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
書替(かきかへ)だの、手形に願ふのと、急所を衝(つ)く手際(てぎは)の婉曲(えんきよく)に巧妙な具合と来たら、実に魔薬でも用ゐて人の心を痿(なや)すかと思ふばかりだ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
僕も三度ほど痿(なや)されたが、柔能く剛を制すで、高利貸(アイス)には美人が妙! 那彼(あいつ)に一国を預ければ輙(すなは)ちクレオパトラだね。那彼には滅されるよ
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
柳は駭(おどろ)いて、その附近の家を一軒一軒訊いてみたが、だれも知ったものはなかった。陽(ひ)はもう西にまわっていた。柳は怒りと懊(なや)みで自分のことも忘れて帰って来た。途中で一つの輿とゆき違った。
織成 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
法然(ほうねん)の弟子親鸞(しんらん)も、同じ煩(なや)みを持っていた。古来、事を成す人間ほど、生きる力の強い人間ほど、同時に、この生れながら負って来る苦しみも強くそして大きい。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
挙(こぞ)って首を疾(なや)まし、額を蹙(ひそ)め、しかして相告げて曰く。わが王わが宰相の奪掠を好む。それなんぞ我を
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
一寸法師にすれば何か又悪だくみでもあったのでしょう。この家の裏手の納舎(なや)を急ごしらえの隠れ家にして、三度の食事もそこへ運ばせることにしていました。
一寸法師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「それでもようござんす、馬鹿申せッて、呼ぶんですの。するとお蔵が、馬鹿申せと答えてくれるでしょうよ。……納谷(なや)様の鸚鵡蔵ですものねえ」
鸚鵡蔵代首伝説 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
兎をや獵(かり)せんとする、否(さら)ずば天馬空を行くとかいふ詩想の象徴をや示さんとする、と公子語を繼いで云へば、ジエンナロ、否、われ等の跬歩(きほ)に蹇(なや)める處を、渠(かれ)は能く飛行すと誇るなるべし
「それはね、旦那さん、那谷(なや)から片山津(かたやまづ)の方へ行く道だよ。」
みさごの鮨 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)