『菎蒻本（こんにゃくぼん）』

如月のはじめから三月の末へかけて、まだしっとりと春雨にならぬ間を、毎日のように風が続いた。北も南も吹荒んで、戸障子を煽つ、柱を揺ぶる、屋根を鳴らす、物干棹を刎飛ばす——荒磯や、奥山家、都会離れた国々では、もっとも熊を射た、鯨を突いた、祟りの …

著者	泉鏡花
ジャンル	文学 > 日本文学 > 小説 物語
文字種別	新字新仮名
読書目安時間	約31分（500文字/分）
朗読目安時間	約51分（300文字/分）

作品に特徴的な語句

私（てまえ） 留（どめ） 尖端（とっぱずれ） 通（みち） 間（あわい） 灯（ひとも） 暖（あたたま） 明白（あかり） 明白（あかし） 倒（のめ） 婢（ちび） 生暖（なまあったか） 狐（コンコン） 汝（てめえ） 通（どおり） 私（わっし） 頭髪（ずはつ） 頭（ず） 効（がい） 媼（ば） 下（さが） 突懸（つっかけ） 体（み） 欺（かつ） 明（あかり） 賑（にぎわい） 寂（さみ） 女（あま） 遣放（やりッぱな） 喫（ふか） 擬（まがい） 静（じっ） 掬（しゃく） 戦（たたかい） 大（おおき） 三絃（いと） 直（じ） 空（くう） 香（におい） 籠（ごも） 何方（どなた） 細（ほっそ） 絹物（やわらかもの） 摺合（すりあわ） 蓬々（おどろおどろ） 前（めえ） 虐殺（なぶりごろ） 掬（むす） 襲（かさ） 恐怖（こわ） 追付（おッつ） 這奴（しゃ） 遣放（やりはな） 上（あが） 真（しん） 眉（まみえ） 疾（とう） 畏（かしこま） 硝子（ビイドロ） 突刺（つッさ） 窘（すく） 灯（ともしび） 紅（くれない） 絞（しぼり） 絡（まつ） 縁（へり） 柔（やさ） 新（あら） 断（ことわ） 散髪（ざんぎり） 支（つ） 惟（おもんみ） 解（げ） 怪（あやし） 誑（だま） 寂然（しん） 寂寞（ひっそり） 媚（なまめ） 透（とお） 奴（やっこ） 可哀（あわれ） 鎖（さ） 雨気（あまげ） 顔色（かおつき） 和（やわら） 乗掛（のっかか） 什麽（そもさん） 揺（ゆす） 蛾（ひとりむし） 前（さき） 蓬（おどろ） 萎（な） 初（そ） 頃日（このごろ） 荒神（あらがみ） 処女（むすめ） 映（さ） 昏（くら） 凝（じっ） 斜（はす）