“突掛”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
つッか28.9%
つっか26.7%
つっかか11.1%
つきか6.7%
つゝか6.7%
つゝかゝ4.4%
つきかゝ4.4%
つッかか4.4%
つッかゝ2.2%
つっかゝ2.2%
つツか2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わたくしは素足に穿き馴れぬ古下駄を突掛つッかけているので、物につまずいたり、人に足を踏まれたりして、怪我をしないように気をつけながら
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
何か知らん痛いものに脚の指を突掛つっかけて、危く大噐氏は顛倒しそうになって若僧につかまると、その途端に提灯はガクリとゆらめき動いて
観画談 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「はっ、」と、突掛つっかかる八ツ口の手を引張出して、握拳にぎりこぶしで口のはたをポン、とふたをする、トほっと真白まっしろな息を大きく吹出す……
露肆 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
敵が槍で尊公に突掛つきかけてめえれば、わしで受けるだ、一本脇腹へ突込まして、敵をひねり倒して打殺ぶちころしてやるだ、其の内に尊公を助けて逃がすだけの仕事よ
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
本堂の中にと消えた若い芸者の姿すがたは再び階段の下にあらはれて仁王門にわうもんはうへと、素足すあし指先ゆびさき突掛つゝかけた吾妻下駄あづまげた内輪うちわに軽く踏みながら歩いてく。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
自棄やけ突立つゝたつて、胴體どうたいドタンと投出なげだすばかり、四枚よまい兩方りやうはうひきずりけた、ひぢかけまどへ、ねるやうに突掛つゝかゝつて
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
おのれもにがさぬぞとげん八へ突掛つきかゝるに源八はおもひも寄ぬことなればおどろ周章あわてみぎの手をいだして刄物はもの挈取もぎとらんとせし處を切先きつさきふかく二のうで突貫つきとほされヤアと躊躇たちろく
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
側対かわむかいの淡路屋の軒前のきさきに、客待きゃくまちうけの円髷に突掛つッかかって、六でなしの六蔵が、(おい、泊るぜえ)を遣らかす処。
浮舟 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
手前てめえばかりがお客じゃアねえと突掛つッかゝりたいとこだが、青脹れといわれても何といわれても逆らわずに居て、気の折れてるところは実に感服しやした、恐れ入りやした
と死物狂いに突掛つっかゝるという。お話二つに別れまして麹屋では更に斯様かような事は存じません。
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
丁度ちやうど其時そのときにははひつてたのは、いましもまちあさつて猶太人ジウのモイセイカ、ばうかぶらず、跣足はだしあさ上靴うはぐつ突掛つツかけたまゝ、にはほどこしちひさいふくろげて。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)