“軒前”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
のきさき90.9%
のきまへ9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
昨夜、乗って来たと同じ馬車が馬をはずして、薄暗い軒の深い家の軒前のきさきに置いてある。寒い国の習いで、家の軒が深く、陰気なしんとした町だ。
香油 (新字新仮名) / 水野葉舟(著)
当方武士数十人、鎧兜よろいかぶと、抜き身のやり陣羽織じんばおりを着し、騎馬数百人も出、市中は残らず軒前のきさき燈火あかりをともし、まことにまことに大騒動にこれあり候。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
百条もゝすぢとなり、千すぢつて、やがて軒前のきまへしろすだれおろろした。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)