龐徳ほうとく)” の例文
彼の前をさまたげた馬玩ばがんは立ちどころに殺されたし、彼に従ってきた龐徳ほうとく馬岱ばたいなども、韓遂の部下を手当り次第に誅殺ちゅうさつしていた。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
龐徳ほうとくは、手足にからむ味方を踏みつぶして、ようやくあなから這い出して、坑口あなぐちから槍の雨を降らしている敵兵十人余りを一気に突き伏せ
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、その日のうちに、第二次襲撃を企てて、今度は身みずから先手に進み、馬岱ばたい龐徳ほうとくをうしろに備えて、ふたたび魏の野陣を夜襲した。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
西涼の生れというから、胡夷えびすの血をまじえているにちがいない。その皮膚の色や髪の毛がそれを証拠だてている。すなわち、龐徳ほうとくあざなは令明。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかもなお龐徳ほうとくは、不死身のように、関羽の船を目がけて弦鳴つるなりするどく、矢を射ては、生き残りの部下を励まし、またかたわらの成何せいかへも叫んだ。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
馬上ゆたかな姿をそこに現した龐徳ほうとくは、鞍の上から部下へ告げた。生きて還らぬ今度の決心と、そして魏王の大恩とを。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
龐徳ほうとくに射られた左のひじきずである。あのやじりに、死んだ龐徳の一念がこもっているかのようだった。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それがみな樊川はんせん地方の敗戦を伝え、七軍の全滅、龐徳ほうとくの戦死、于禁うきんの投降などが、ひろく国中へ漏れたため、庶民まで上を下へと騒動して、はやくも関羽軍が攻め入るものとおびえ
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)