龍動ロンドン)” の例文
新字:竜動
更にモトと名くる一女(邦人と英婦の間種、芳紀十五六、中々の美人也)を養ひ、龍動ロンドンに二三年留り居、予も一二回訪しが、其後の事を知らず。
秘魯国に漂著せる日本人 (旧字旧仮名) / 南方熊楠(著)
一 地理の肝要なる事、不肖今贅するに及ばず、皆しる處にして、頃年其事に識者心を盡さるゝ所の堅こうにし龍動ロンドンの繁昌、巴里斯パリスの美麗人々皆しらざる者なし。
他計甚麽(竹島)雑誌 (旧字旧仮名) / 松浦武四郎(著)
○米国は市俄古シカゴ紐育ニューヨークいづこも暑気非常なる故龍動ロンドンまたは巴里パリーの如くひんき風俗は堪難たえがたし。我国夏季の気候は、温度は米国に比すれば遥に低けれど、湿気あつて汗多く出るをもて洋服には甚不便なり。
洋服論 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
予も其一を見たり。白蟻の大窼等の事話さる。日本語全く忘れしを、近頃日本人と往復し、少しく話す樣に成れりと。龍動ロンドンの西南區に英人を妻とし棲み、子有りと也
秘魯国に漂著せる日本人 (旧字旧仮名) / 南方熊楠(著)
此書(一八八八年龍動ロンドン出版)本名支那佛教學必携、予、在英の頃、佛教の事を調ぶる者が皆な持たもので、アイテルは身支那に居り色々穿鑿したから、支那へ往ねば聞き得ぬ珍説を多く書入れある。
再び毘沙門に就て (旧字旧仮名) / 南方熊楠(著)