黄土こうど)” の例文
そこはまだ道路が完成していないので、満洲特有の黄土こうどが、見るうちに靴の先から洋袴ズボンひざの上まで細かに積もった。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
東台の桜、亀井戸の藤は黄土こうどママために身を汚し天使の形に悪鬼の霊を注入せし妖怪物の特有なるか、たれがために富嶽は年々荘厳なる白冠を戴くや、誰がために富士川の銀線はその麓を縫うや
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
この広い黄土こうどと黄河の流れであった。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)