麻布あさふ)” の例文
総髪を木皮もくひうしろに束ねて、いかめしく髭を蓄えたる主人大炊之助が、奥から花色の麻布あさふに短刀をいてで来った。
壁の眼の怪 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
れてやがて三十年、今ではぼくも町内一二の古かほになつてしまつたが、麻布あさふ區新りう土町といふと、うしろに歩兵第三聯たいのモダアン兵えいを控えた戸すう六七十の一區くわくだが、ロオマ法王使節館しせつくわん