さめ)” の例文
狼の頭、豹の頭、さめの頭、蟒蛇うわばみの頭、蜥蜴とかげの頭、鷲の頭、ふくろの頭、わにの頭、——恐ろしい物の集会である。彼は上座の方を見た。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
今は其れ程の水勢は無いが、水を見つめて居ると流石に凄い。橋下の水深は、平常ふだん二十餘尋。以前は二間もある海のさめがこゝまで上つて來たと云ふ。
熊の足跡 (旧字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
今は其れ程の水勢は無いが、水を見つめて居ると流石さすがすごい。橋下の水深は、平常ふだん二十余ひろ。以前は二間もある海のさめがこゝまで上って来たと云う。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
主人の足裏あしうらさめあごの様に幾重いくえひだをなして口をあいた。あまり手荒てあらい攻撃に、虎伏す野辺までもといて来た糟糠そうこう御台所みだいどころも、ぽろ/\涙をこぼす日があった。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)