驚破きょうは)” の例文
またそのった手の響きは、三千大千世界の悪魔の胆をこの文珠もんじゅ智慧ちえの一声で驚破きょうはする程の勢いを示さなければならんと、その問答の教師は常々弟子達に対して教えて居るです。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
主人の内の鼠は、主人の出る学校の生徒のごとく日中にっちゅうでも夜中やちゅうでも乱暴狼藉ろうぜきの練修に余念なく、憫然びんぜんなる主人の夢を驚破きょうはするのを天職のごとく心得ている連中だから、かくのごとく遠慮する訳がない。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)