香袋においぶくろ)” の例文
何か出て来るかもしれないと勘次が上部うえへ指を入れると、触った物があるから引き出した。紫縮緬むらさきちりめん女持の香袋においぶくろ、吾妻屋のぬいがしてある。
殻を払った香袋においぶくろを懐中にして、また桔梗屋へはいって行き、事納ことおさめに竿の代りに青竹を立てた仔細を胡散うさんくさ白眼にらんだらしく、それとなく訊き質してみたが、ただこの家の吉例だとのこと。