“においぶくろ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
匂袋66.7%
香袋16.7%
包袋16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
煉香、匂袋においぶくろと試した。すると最後に取りあげたのは、つい、この四五日前、芝神明しんめいのセムシ喜左衛門の店で売りだした法朗西ふらんす渡りのオーデコロンをもとにして作った『菊香水』という匂水。
顎十郎捕物帳:16 菊香水 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
何か出て来るかもしれないと勘次が上部うえへ指を入れると、触った物があるから引き出した。紫縮緬むらさきちりめん女持の香袋においぶくろ、吾妻屋のぬいがしてある。
殻を払った香袋においぶくろを懐中にして、また桔梗屋へはいって行き、事納ことおさめに竿の代りに青竹を立てた仔細を胡散うさんくさ白眼にらんだらしく、それとなく訊き質してみたが、ただこの家の吉例だとのこと。
すると樟脳や包袋においぶくろの香りと一緒に、長らくしまわれていたものの古臭いような、それでいて好もしい、匂いもまじって鼻を打ってくるのでした。
虫干し (新字新仮名) / 鷹野つぎ(著)