首陽山しゅようざん)” の例文
此処ここは言わば首陽山しゅようざんで御座るぞ。木の実を拾い、鳥獣を狩して暮す拙者に、幕府の鼻息を覗う領主の恩を云々うんぬんされるのは片腹痛い——」
話を聞けば耳が汚れると塩梅あんばい式は、丸で今世の伯夷はくい叔斉しゅくせい、静岡はあたかも明治初年の首陽山しゅようざんであったのは凄まじい。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
しかるに彼らは真に心の独立を重んじ、ついには我が心にかなわぬしゅうあわを食わずとて首陽山しゅようざんかくれ、歌を詠じて餓死がししたところは、たしかに両人は心の独立を重んじた証拠である。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)