飾電灯シャンデリア)” の例文
旧字:飾電燈
それにしても、この客間サロンの美しさは何うでしょう、飾電灯シャンデリアや英国製の絨毯や、波斯ペルシヤの壁掛けの華やかさに驚いたわけではありません。
さすがに飾電灯シャンデリアばかりは煌々として雪白せっぱく食卓布テーブルクロスの上一杯に、紫羅欄花あらせいとうやチューリップ、ダアリアなぞの飾られた広い森閑がらんとした食堂で
陰獣トリステサ (新字新仮名) / 橘外男(著)
と言って来た男が、部屋部屋の電灯を見廻って行きましたが、その晩、寝室へ入るつもりで応接間の飾電灯シャンデリアの紐を引いた詩子ふみこ
身代りの花嫁 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
豪勢な飾電灯シャンデリア、壁はモーリス風の金唐草に、樫板の腰張り古色目出度めでたく、ルノアールの水の垂れそうな果物の絵が、食卓の上の、世界の珍果を集めた
其処そこはかなりの広間で、マホガニーの大卓子テーブルを、凹字おうじ形に配置した上には、素晴らしい飾電灯シャンデリアを三つまで下げ、クリーム色の壁に、胡桃くるみ色の鏡板の腰張りを廻して
女記者の役割 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
自動車を衝突さしたのも、口紅に毒薬を入れたのも、飾電灯シャンデリアに細工をしたのも、詩子ふみこを撃ったり刺したりしたのも、ことごとく関谷文三郎とその子分の仕業だったのです。
身代りの花嫁 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)