頷付うなづか)” の例文
となり座敷ざしきでは二人の小娘こむすめが声をそろへて、嵯峨さがやおむろの花ざかり。長吉ちやうきちは首ばかり頷付うなづかせてもぢ/\してゐる。おいとが手紙を寄越よこしたのはいちとり前時分まへじぶんであつた。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
自分は餘りに唐突だしぬけな話題の變轉に唯だ首を頷付うなづかせたまゝ高佐君の顏を見た。
新帰朝者日記 (旧字旧仮名) / 永井荷風(著)