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頷付
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うなず
ふりがな文庫
“
頷付
(
うなず
)” の例文
僕は相手の気勢を
挫
(
くじ
)
くつもりで、その言出すのを待たず、「お金のはなしじゃないかね。」というと、お民は「ええ。」と
顎
(
あご
)
で
頷付
(
うなず
)
いて
申訳
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
中島はお千代の事についてはあまり深く問われたくないので、
唯
(
ただ
)
頷付
(
うなず
)
きながら四、五枚の封筒に同じ名宛を書きつづけている。
ひかげの花
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「なるほど。」と蘿月は
頷付
(
うなず
)
いて、「そういう事なら
打捨
(
うっちゃ
)
っても置けまい。もう何年になるかな、
親爺
(
おやじ
)
が死んでから……。」
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
男は道子が口から出まかせに何を言うのかというような顔をして、ウムウムと
頷付
(
うなず
)
きながら、重そうな
折革包
(
おりかばん
)
を右と左に持ちかえつつ、手を引かれて橋をわたった。
吾妻橋
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
長吉は丁度茶を飲みかけた処なので、
頷付
(
うなず
)
いたまま、口に出して返事はしなかった。
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
住職は
頷付
(
うなず
)
いて折から
手桶
(
ておけ
)
に
樒
(
しきみ
)
と線香とを持って来た寺男に掃除すべき墓石を教え示して静に立ち去った。わたくしは墓地一面に鳴きしきる
蝉
(
せみ
)
の声を聞きながら
徐
(
おもむろ
)
に六基の古墳を展した。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「ええ。いいわ。」と玉子は
頷付
(
うなず
)
いて、「おとまりね。」
ひかげの花
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
頷
漢検1級
部首:⾴
16画
付
常用漢字
小4
部首:⼈
5画
“頷”で始まる語句
頷
頷首
頷聯
頷垂
頷紐
頷脚