頭附かしらつ)” の例文
茶碗もりや、たい頭附かしらつきの焼もので、赤の飯ではやしたてたのだ。その後、この女のところへであろうが、別荘、別荘、と別荘行きを毎夜しるしつけてある。
田沢稲船 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
これはそのままじゃおけません、わたしはこれを神棚へ捧げます、そうしてこれから買物に出かけます、小豆あずきの御飯を炊いて、お頭附かしらつきでお祝いをしましょう。
大菩薩峠:32 弁信の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
それでもその場はそれだけで、何のこだわりもなく、市場は以前のような喧噪けんそう雑沓ざっとうにかえり、お雪ちゃんは首尾よく手頃のお頭附かしらつきを買って家へ帰りました。
大菩薩峠:32 弁信の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)