須要しゅよう)” の例文
しかも私達は往々その悲しい結果をさとらないのみか、かくの如きはあらねばならぬ須要しゅようのことのように思いなし易い。
惜みなく愛は奪う (新字新仮名) / 有島武郎(著)
特に先ず須要しゅようにして急務となすものは、観測所改造の挙にり、これをして完全ならしめざれば常に天候に妨げられ、到底力を目的の業務にもっぱらにすること能わず
それを充実させるためには、やはり天然の資料を豊富に摂取する事が須要しゅようである。資料の供給の無い自己はやがて空虚になる。そして空虚な自己の表現は芸術にならない。
二科会展覧会雑感 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
精神的養生ト云ヘルモまたしかリ。整然タル休養ヲナシツツ絶エズ習練スルコト最モ須要しゅようナリ。
呉秀三先生 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)