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靭
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しな
ふりがな文庫
“
靭
(
しな
)” の例文
桜草はその
靭
(
しな
)
やかな緑色の
軸
(
じく
)
をしずかにゆすりながらひとの聞いているのも知らないで
斯
(
こ
)
うひとりごとを云っていました。
若い木霊
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
本より末に至るに随ひ漸く其間
蹙
(
しゞ
)
まり、竹の育ちすらりとして捩れも無く癖も無く、特に穂竿の
剛
(
かた
)
からず弱からずして
靭
(
しな
)
やかに能く耐ふる力の八方に同じきなど
鼠頭魚釣り
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
夏の白雨は、
靭
(
しな
)
やかな梢にふりそそぎ、一葉一葉に玉のしずくを綴って、幹を太らす助けとなりました。春秋いく度か去来して、今仰ぎみるその樹の雄々しさはどうでしょう。
獄中への手紙:11 一九四四年(昭和十九年)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
つまりこういう作中の名句には、王朝の世の
節奏
(
リトム
)
がおのずから現われていて、殊に作者の心から発しる一種の
靭
(
しな
)
やかな
身振
(
ジェスト
)
が、読者の胸を
撫
(
な
)
でさするために、名状すべからざる快感が生じるのである。
『新訳源氏物語』初版の序
(新字新仮名)
/
上田敏
(著)
まだ十歳の、
靭
(
しな
)
やかな鹿を、アッチケの8850
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
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牧人の
靭
(
しな
)
やかではりきった体は、泉に自分の圧力の快さを知らせました。
獄中への手紙:11 一九四四年(昭和十九年)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
何故! 手脚は
靭
(
しな
)
やかに舞わないのか
五月の空
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
靭
漢検準1級
部首:⾰
12画
“靭”を含む語句
強靭
靭猿
堅靭
柔靭
武九郎靭負
腥靭
靭帯
靭帶
靭彦