青膨あおぶく)” の例文
老婆の声がしたかと思うとふとった青膨あおぶくれた北村さんの顔が眼の前に見えて来た。お菊さんはほっとした。その拍子にお菊さんはじぶん呼吸いきがあぶくのようになって口から出るのを感じた。
萌黄色の茎 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
親兄弟もない餓鬼を他人の私が七両の金を出して貰い切り世話をしたのだが、其の時は青膨あおぶくれだったが、私の丹誠で段々とお前さん胎毒くだしばかりもの位飲ましたか知れやしません
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)