霊妙れいみょう)” の例文
旧字:靈妙
その景色の素晴らしさは実に今眼に見るがごとく豪壮雄大にして清浄しょうじょう霊妙れいみょうの有様が躍々として湖辺に現われて居る。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
いや、そう云う宝よりも尊い、霊妙れいみょうな文字さえ持って来たのです。が、支那はそのために、我々を征服出来たでしょうか? たとえば文字もじを御覧なさい。
神神の微笑 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
二代目の天鼓もまたその声霊妙れいみょうにして迦陵頻迦かりょうびんがあざむきければ日夕籠を座右ざゆうに置きて鍾愛しょうあいすること大方ならず、常に門弟をしてこの鳥の啼く音に耳をかたむけしめ、しかる後にさとしていわ
春琴抄 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「確かに然うです。人間の心の働きは霊妙れいみょうなものですよ」
嫁取婿取 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)