震上ふるいあが)” の例文
屠犬児は震上ふるいあがり、「あ、皆様手荒きことをなされますな、畜生の死んだのは取返す法もあれ、人間の身体からだはこれなぐるときずが附きまする。」
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
円いひじを白くついて、あの天眼鏡というのを取って、ぴたりと額に当てられた時は、小僧は悚然ぞっとして震上ふるいあがった。
絵本の春 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)