雑水ぞうみず)” の例文
……あのやからつかまつりまする悪戯あくぎと申しては——つい先日も、雑水ぞうみずに此なる井戸をませまするに水は底に深く映りまして、……釣瓶つるべはくる/\とその、まはりまするのに
雨ばけ (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
飜然ひらり路地へお蔦が遁込にげこむと、まだその煙は消えないので、雑水ぞうみずきかけてこの一芸に見惚れたお源が、さしったりと、手でしゃくって、ざぶりと掛けると、おかしな皮の臭がして
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)