とう)” の例文
だんだん近くなって話しあってみると、少年は自分でとうという姓であると言ったが、その話しぶりが上品で趣があった。そこで少年は馬の旅行しているわけを訊いた。
黄英 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
とうの器、杯などを、卓の上へ並べだした。ところへ、のっそり魯智深が近づいてきたので。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「これは湖のそばで出来たとうものです」
金魚撩乱 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
運平老がとう然となって
次郎物語:02 第二部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
史進は、とう酒樽さかだるに腰かけていた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)