“附箋”の読み方と例文
読み方割合
ふせん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
預けられた里をまるで附箋ふせんつきの葉書みたいに転々と移ってきたことだけはたしかで、放浪のならわしはその時もう幼い私のからだにしみついていたと言えましょう。
アド・バルーン (新字新仮名) / 織田作之助(著)
一度こちらから親の家へ尋ね合した手紙は、久しく前に移転して住所不明の附箋ふせんで返されて来た。
過去世 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
ずっと前から註文してあったリルケの「鎮魂歌レクヰエム」が二三冊の本と一しょに、いろんな附箋ふせんがつけられて、方々へ廻送されながら、やっとの事でいま私のもとに届いたのだった。
風立ちぬ (新字新仮名) / 堀辰雄(著)