阿曾あそ)” の例文
新字:阿曽
ところがここの陣々にある阿曾あそ、名越、大仏、佐介、金沢、塩田などの諸将はみな北条の一族やら譜代大名ふだいだいみょうなので、ともすれば
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
阿曾あそ弾正だんじょう時治ときはる、長崎高真たかざね佐介貞俊さかいさだとし、以下いずれも、去年の千早包囲軍をひきいていた鎌倉方の首将や侍大将たちで、そのご奈良へ逃げ籠り、また奈良で敗れて
「ご一族では、阿曾あそ弾正少弼だんじょうしょうひつ、名越遠江守、大仏陸奥守おさらぎむつのかみ伊具いぐノ右近大夫、長崎四郎左衛門」
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
阿曾あそノ宮は、山伏姿となって吉野の奥へはしり、妙法院ノ宮宗良むねながは、湖を渡って、遠江とおとうみ方面へ落ちてゆかれた。——すべて離散の人もみな霏々ひひたる枯葉こようの行方と変りがない。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
というよりも、阿曾あそ、長崎、大仏おさらぎ、二階堂の諸大将二万余騎ともいわれるここの大軍は、千早の城ただひとつに、意地でもとする攻略の妄念に吸いつけられていたのだろう。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「いや、楠木が暴れ出よう、追討ちかけよう。また寄手よせての十二大将、阿曾あそ、金沢、大仏、淡河おごう、二階堂道蘊どううんなどは、みな北条歴々の大将ゆえ、指令に従わぬとでもいうおそれか」
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
阿曾あそ、長崎らの諸大将は、ひとまず南都興福寺に拠って、残兵をかりあつめ
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)