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闃寂
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ひっそり
ふりがな文庫
“
闃寂
(
ひっそり
)” の例文
深い
谿
(
たに
)
や、遠い
峡
(
はざま
)
が、山国らしい木立の
隙間
(
すきま
)
や、風にふるえている
梢
(
こずえ
)
の上から望み見られた。客車のなかは一様に
闃寂
(
ひっそり
)
していた。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
雪江さんが
後
(
あと
)
から
追蒐
(
おっか
)
けて行って、また台所で一騒動やる
中
(
うち
)
に、ガラガラガチャンと何かが
壊
(
こわ
)
れる。
阿母
(
かあ
)
さんが茶の間から大きな声で叱ると、台所は急に火の消えたように
闃寂
(
ひっそり
)
となる。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
町幅のだだっ広い、単調で
粗雑
(
がさつ
)
な長い大通りは、どこを見向いても陰鬱に
闃寂
(
ひっそり
)
していたが、その癖寒い冬の夕暮のあわただしい物音が、
荒
(
さび
)
れた町の底に
淀
(
おど
)
んでいた。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
後は
闃寂
(
ひっそり
)
して、下の
茶
(
ちゃ
)
の
室
(
ま
)
の
簷端
(
のきば
)
につるしてある鈴虫の声が時々耳につくだけであった。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
闃
漢検1級
部首:⾨
17画
寂
常用漢字
中学
部首:⼧
11画
“闃寂”で始まる語句
闃寂閑