関金せきがね)” の例文
たまは飛びますが、関金せきがねの噛み合わせが、どうやっても、原品のようにつくれませぬ。もう一息、工夫いたせばと思っておりますが」
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
弾もまた三匁から七匁ぐらいな鉛丸なまりだまを、漸く三発も撃てればよい方で、後は筒の関金せきがねや薬筒のけついた部分などを掃除しないと使えない。
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「——関金せきがねを引いても、たまが出ないぞ。どこかこの鉄砲にはまだ狂いがあるらしい。ちょっと小屋へ走って行って、鍛冶の国吉を呼んで来い」
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして、その駕と提灯に添ってゆく中の一人が、足をとめて、こッちをふりかえったかと思うと、チリチリと火縄ひなわの粉を赤く散らして、ドーン! と短銃の関金せきがねを引き放した。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
火縄が、チラと関金せきがね煙硝えんしょうへ口火を点じかけた。——と、間髪をれなかったのである。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
関金せきがねにこたえがあった。あたったたまは分る」
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)