鐘撞かねつき)” の例文
かねが光る——光るてえば、鱗てえば、ここな、(と小屋を見て)鐘撞かねつき先生がってしめた、神官かんぬし様の嬢様さあ、お宮の住居すまいにござった時分は、背中に八枚鱗が生えた蛇体だと云っけえな。
夜叉ヶ池 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
わかい男ははばかって、鐘撞かねつき堂からのぞきつつその遊戯あそび見愡みとれたが……巨刹おおでら黄昏たそがれに、大勢の娘の姿が、はるかに壁にかかった、極彩色の涅槃ねはんの絵と、同一状おなじさまに、一幅の中へ縮まった景色の時、本堂の背後うしろ
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
晃 旦那方じゃあるまいし、鐘撞かねつき弥太兵衛でがんすての。
夜叉ヶ池 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)