鏡子かねこ)” の例文
鏡子かねこつれは文榮堂書肆の主人の畑尾はたをと、鏡子の良人をつとしづかの甥で、鏡子よりは五つ六つ年下の荒木英也ひでやと云ふ文学士とである。畑尾は何かを聞いた英也に
帰つてから (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
此方こちらへ来ては山北とか、国府津とか、停車する度に呼ばれるのを聞いても、疲労し切つた身体からだを持つた鏡子かねこの鈍い神経には格別の感じも与へなかつたのであつたが
帰つてから (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)