鍛冶場かじば)” の例文
一方の隅は鍛冶場かじばになっていて、巨大な漏斗じょうごをさかさまにしたような通気屋根の下にコークスの充満した炉の口が開き、奇妙な形の足踏みふいごが横わっている。
偉大なる夢 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
その息は鍛冶場かじばのふいごのよう、そしてあんまり熱くて吐いても吐いても吐き切れないのでした。
若い木霊 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
でも、あたしには、もちろんそのさきも見とおせます。フィンスポングのまわりの森が開発かいはつされて、そこに製鉄場せいてつじょうや、鍛冶場かじばてられるでしょう。そして、この地方は、鉄を
行李こうり桐油とうゆ紙包みやかばんなどのため変な形になり、客をいっぱいのみこんでる馬車が、絶えまなく通って、道路をふみ鳴らし、舗石に火を発し、鍛冶場かじばのような火花を散らし、ほこりの煙をまき上げ
「済まないが、税金が五倍になった、今日は少うし鍛冶場かじばへ行って、炭火をいてくれないか」
オツベルと象 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)