鍔鳴つばなり)” の例文
鍔鳴つばなりをさせてさやに収め、血の附いた紙を藪蔭へ投込んで、すうときに掛るから權六は怪しんですうッと立上り
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
背なかのさやへ、三尺もある白刃しらはが吸われて、ぴいんと、すべり落ちたとたんに高い鍔鳴つばなりがひびく。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
侍は刀をひっさげたなりで水面をすかして見て居り、暫く経ってあと退さがり、懐中から小菊の紙を出して刀を拭いましたが血染のりじみもない様子ゆえ、其の儘鍔鳴つばなりをさせてピタリと鞘へ収め、刀箱の風呂敷包をほど