“鋼色”の読み方と例文
読み方割合
はがねいろ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
夏六月の下旬、陽はすでに落ちて、広い道場の(みがきこんだ)床板が、武者窓から斜めにさしこんで来る残照をうつして冷たく鋼色はがねいろに光っている。
花も刀も (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
岩むらの羊歯しだからすの声、それから冷たい鋼色はがねいろの空、——彼の眼に入る限りの風物は、ことごとく荒涼それ自身であつた。
老いたる素戔嗚尊 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
むしろ種族と典型との等しさ——あの晴れやかな鋼色はがねいろの眼、明色ブロンドの髪を持つ種類としての等しさによるのだった。