鋳鉄いもの)” の例文
左側に御手洗、金燈籠、石燈籠、狛犬こまいぬが左右に建ち並んで、それから拝殿のひさしの下にくっつくようになって天水桶があった。その天水桶は鋳鉄いものであった。
春心 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
天水桶てんすいおけがあって——桶といっても上に乗っている手桶だけ木で、下の天水桶は鋳鉄いものが多かった。かなりいい金魚が飼ってあるので、金網を張ってあるのもあった。
「見た、何時いつか品川の帰りに、あすこの八幡様へ入ってみると、天水桶さ、あの拝殿の傍にある鋳鉄いものふちに、鵜がいて、ばさばさやってたのだ、ありゃあすこの池にいるだろうか」
春心 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)