銀簪ぎんしん)” の例文
また、えり元から胸の守りというものを掛けて、それをふところに抱いていた。他には、金釵きんさい銀簪ぎんしんのかざりもないし、濃い臙脂えんじ粉黛ふんたいもこらしていなかった。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
姉の頭にはデモクラシー(共和制)と云へる銀簪ぎんしん燦然さんぜんたり、インヂビヂユアリズム(個人制)といへる花釵くわさいきらめけり、クリスチアン・モラリチーも亦た飾られたり、真に之れ絶世の美人なり。
国民と思想 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)