鉄造くろがねづくり)” の例文
三十五六の屈竟くっきょうおのこ、火水にきたえ上げた鉄造くろがねづくりの体格で、見るからに頼もしいのが、沓脱くつぬぎの上へ脱いだ笠を仰向あおむけにして、両掛の旅荷物、小造こづくりなのを縁にせて、慇懃いんぎん斉眉かしずく風あり。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)