“金鈚箭”の読み方と例文
読み方割合
きんひせん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると、一叢ひとむら荊棘けいきょくの中から、不意にまた、一頭の鹿が躍りだした。帝は手の彫弓ちょうきゅう金鈚箭きんひせんをつがえて、はッしと射られたが、矢は鹿の角をかすめてれた。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それのみか、曹操は、忘れたように、帝の彫弓ちょうきゅう金鈚箭きんひせん手挟たばさんだまま、天子に返し奉ろうともしなかった。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かくて御料の猟場かりばに着くと、許田きょでん二百余里(支那里)のあいだを、十万の勢子せこでかこみ、天子は、彫弓ちょうきゅう金鈚箭きんひせんを御手に、駒を野に立てられ、玄徳をかえりみてのたもうた。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)