遼西りょうせい)” の例文
所詮、かなわぬ敵と怖れて、袁尚はいち早く、遼西りょうせい熱河ねっか地方)へさして逃げのび、州の別駕、韓珩かんこう一族は、城を開いて、曹操に降った。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「まず、遼東りょうとうへ使いをはせて、鮮卑せんひ国王へ金帛きんぱくを送り、遼西りょうせい胡夷勢えびすぜい十万をかり催して、西平関せいへいかんへ進出させること。これ一路であります」
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いま、袁煕えんき袁尚えんしょうの兄弟は、遼西りょうせい烏丸うがん熱河ねっか地方)におるという。この際、放棄しておいては、後日の禍いになろう。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「曹操がみずから攻めてくるようだったら、それは容易ならぬことになる。北方の袁紹えんしょうですら一敗地に滅び、冀北きほく遼東りょうとう遼西りょうせいまで席巻せっけんしたあの勢いで南へきたら?」
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
河北の広大をあわせ、遼東りょうとう遼西りょうせいからもみつぎせられ、王城の府許都きょとの街は、年々の殷賑いんしんに拍車をかけて、名実ともに今や中央の府たる偉観と規模の大を具備してきた。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)