遠祖とおつおや)” の例文
ゆるらかに幾尺の水晶の念珠ねんじゅを引くときは、ムルデの河もしばし流をとどむべく、たちまち迫りて刀槍とうそうひとしく鳴るときは、むかし行旅こうりょおびやかししこの城の遠祖とおつおや百年ももとせの夢を破られやせむ。
文づかひ (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
ゆるらかに幾尺の水晶の念珠ねんじゅを引くときは、ムルデの河もしばし流れをとどむべく、たちまち迫りて刀槍とうそうひとしく鳴るときは、むかし行旅をおびやかししこの城の遠祖とおつおや百年ももとせの夢を破られやせん。
文づかい (新字新仮名) / 森鴎外(著)