迷惑まごつ)” の例文
なか這入はいッて見ると大違い、もっとも客も相応にあッたが、給事のおんなが不慣れなので迷惑まごつく程には手が廻わらず、帳場でも間違えれば出し物もおくれる。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
その足音を聞きつけてか、奥の間で「文さんはやないと遅くなるヨ」トいうお政の声に圭角かどはないが、文三の胸にはぎっくりこたえて返答にも迷惑まごつく。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
「フム学問々々とお言いだけれども、立身出世すればこそ学問だ。居所いど立所たちど迷惑まごつくようじゃア、ちっとばかし書物ほんが読めたッてねっから難有味ありがたみがない」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)